【令和6年度(2024年度)】佐用町の家計簿(決算)を図解
佐用
兵庫県 佐用郡佐用町人口 14,727人(令和7年1月1日)・面積 307.44㎢
令和6年度(2024年度)決算普通会計ベースFY 2024
佐用町の家計簿、1枚でわかる。
1年間の「入ったお金」と「出たお金」を、やさしい図にしました。赤くないのがポイントです。
歳入(入ったお金)
143.3 億円
町税・交付税・補助金など全部合わせて
歳出(出たお金)
142.1 億円
町のサービスを提供するためのお金
実質収支(やりくり結果)
1.1 億円 黒字
翌年度へ繰り越す分を除いた実質の黒字。実質単年度収支は 4.9億円の黒字
中身をよく見ると ―― 収入のおよそ8割は「国・県からもらうお金」。町自身で稼ぐ力(自主財源)は2割にとどまっています。
01お金はどこから来る? 歳入の内訳1年間の収入 143.3億円
地方交付税 63.1億円 44.0%
町税 20.1億円 14.0%
町債(借金) 17.8億円 12.4%
県支出金 12.4億円 8.6%
国庫支出金 10.3億円 7.2%
譲与税・各種交付金 8.2億円 5.7%
諸収入 4.4億円 3.1%
使用料・繰入金・寄附金など 7.0億円 4.9%
一番大きいのは地方交付税(63.1億円・44%)=国が地方の格差をならすために配るお金です。人口が減っている町ほど、この割合は大きくなります。借金(町債)を12.4%借りて、大型事業などの財源に充てています。
02「自分の稼ぎ」vs「国・県頼み」100円の収入があったら
22円 / 78円
100円入ったうち、22円は町民のみなさんが納めたお金(町税など)。残りの78円は国・県からのお金(交付税・補助金など)です。
● 自主財源 22円(22.0%)● 依存財源 78円(78.0%)
自主財源の比率は前年度(31.3%)から9.3ポイント減少。町税・使用料・財産収入など経常的な収入が前年割れとなり、代わりに補助金や借金で穴埋めした1年でした(令和6年度決算審査意見書)。
03お金はどこへ行く? 歳出の内訳1年間の支出 142.1億円(目的別)
民生費(福祉・子育て) 34.2億円 24.1%
農林水産業費 22.0億円 15.5%
総務費(役場の運営など) 20.5億円 14.4%
公債費(借金の返済) 16.7億円 11.8%
教育費 15.6億円 11.0%
土木費(道路・橋など) 14.1億円 9.9%
衛生費(ごみ・し尿・予防接種) 9.3億円 6.6%
消防費 5.4億円 3.8%
商工費(観光・産業振興) 2.9億円 2.0%
議会費 1.2億円 0.8%
災害復旧費 0.2億円 0.1%
最も大きいのは民生費(福祉・子育て)34.2億円。次いで農林水産業費が22.0億円と大きく、農産物処理加工施設などの大型投資が含まれます。赤い公債費16.7億円は借金の返済です。
04「削りにくいお金」がどれくらい?性質別の見方(義務的経費=人件費+扶助費+公債費)
難しい話を一言でいうと
歳出のうち39.3%は「義務的経費」。役場職員の人件費(17.8%)、福祉サービスなどの扶助費(9.7%)、借金の返済(11.8%)で、簡単に削れないお金です。この割合が高いほど、財政の自由度は下がります。
この中で人件費は前年度比+7.3%と増加。人事院勧告や会計年度任用職員の処遇改善が要因です(審査意見書)。
05体の健康診断:財政の4つの指標数値が悪いほど「要注意」のサイン
財政力指数0.28
00.51.0(自力で回せる)
町が「自力で稼ぐ力」の目安。1.0未満は国の交付税を受け取る団体です。佐用町は0.28で、交付税依存の構造。令和3年度以降0.3を割っています。
経常収支比率83.6%
0%75%(望ましい水準)100%
「毎年必ず出ていくお金」が経常的な収入の何%を占めるか。100%に近づくほど新しい事業ができません。佐用町は83.6%で、年々悪化傾向(前年83.4%)。
実質公債費比率1.1%
0%18%(要注意)25%(早期健全化基準)
借金返済の負担度。基準の25%を大きく下回る極めて良好。前年の1.7%からさらに改善しました。
将来負担比率―(マイナス)
マイナス=健全数値が高いほど負担が重い
将来支払う見込み(借金・退職手当など)と、それに充てられる財源を比べた指標。財源が負担額を上回るマイナスで、公表開始(令和2年度)以来、県内トップクラスの健全性です。
06借金(地方債残高)は減り続けている全会計合計・年度末時点
ピーク時(旧4町合併後の一時期)の363.8億円から、令和6年度末で159.2億円に圧縮。ただし内訳を見ると、一般会計の借金86.5億円のほか、水道・下水道の公営企業会計が73.2億円を保有しており、この返済は今後も続きます。起債は世代間の負担をならす意味もあるため、ゼロが必ずしも正解ではありません。
07町の貯金(基金)は 101.1億円令和6年度末時点・全会計の積立金
基金残高 合計101.1 億円
うち公共施設等整備基金 22.4億円・過疎地域自立振興基金 13.0億円・合併振興基金 10.4億円・災害復興基金 5.8億円・地域福祉基金 5.7億円 など。
財政調整基金=いざというときの「お財布」
災害や不況などで税収が落ち込んだときに取り崩せるお金。残高は標準財政規模の約30.6%で、県内でもトップクラス(審査意見書)。ただし令和6年度は取り崩し(1.2億円)が積み立てを上回り、残高は2年連続で減少しています。
08ほかの財布(特別会計・公営企業会計)もチラ見保険や水道・下水道は別会計で運営されています
国民健康保険
黒字
実質収支 992万円
歳入 19.1億円
介護保険
黒字
実質収支 505万円
歳入 27.8億円
後期高齢者医療
黒字
実質収支 870万円
歳入 3.7億円
水道・下水道(企業会計)
△
水道は赤字(純損失7,098万円)・下水道は黒字(純利益1.99億円)。将来の料金値上げが課題
09みんなで割ると、いくら?住民一人あたりの計算(人口14,727人ベース)
町民一人が納める町税約13.6万円/年
一人あたり歳入約97.3万円/年
職員数(一般職)210人
人口1,000人あたり職員14.3人(類似団体平均9.6人)
ラスパイレス指数96.7(国基準以下)
町域の道路約693km / 1,813路線
10まとめ:佐用町の財政、今こんな状態
- 収支は黒字、借金は減り続け、指標は県内トップクラスの健全さを維持
- 貯金(基金)101億円&財政調整基金も潤沢 ――「いま」は安心できる財政
- ただし「稼ぐ力」は弱く、収入の78%を国・県に依存(財政力指数0.28)
- 経常収支比率83.6%は年々悪化 ―― 人件費・扶助費が増える一方、人口は減り続ける
- 今後は合併特例債の枠の終了、公共施設の老朽化、上下水道の更新が重くのしかかる見通し
- 審査意見書はこう指摘:「地方交付税頼みの自主財源不足の傾向は今後も続く。新たな財源の発掘と、事務事業の効率化を」