【令和7年度(2025年度)】佐用町の家計簿(決算)を図解
佐用
兵庫県 佐用郡佐用町人口 14,063人(令和8年1月1日)・面積 307.44㎢
令和7年度(2025年度)決算普通会計ベースFY 2025
佐用町の家計簿、1枚でわかる。
令和7年度の「入ったお金」と「出たお金」。前年度(令和6年度)との変化も一緒に見えます。
歳入(入ったお金)
134.9 億円前年▲5.8%
町税・交付税・補助金など全部合わせて
歳出(出たお金)
133.7 億円前年▲5.9%
大型事業が一段落し、前年より約8.4億円減
実質収支(やりくり結果)
1.1 億円 黒字
10年超連続の黒字。実質単年度収支は 2.3億円の黒字
中身をよく見ると ―― 収入のおよそ4分の3は「国・県からもらうお金」。町自身で稼ぐ力(自主財源)は4分の1。ただ前年度(22%)よりは少し改善しました。
01お金はどこから来る? 歳入の内訳1年間の収入 134.9億円
地方交付税 63.6億円 47.2%
町税 20.8億円前年+3.7% 15.5%
町債(借金) 11.1億円 8.2%
県支出金 9.3億円 6.9%
国庫支出金 9.2億円 6.8%
譲与税・各種交付金 8.0億円 6.0%
諸収入・使用料など 4.3億円 3.1%
繰入金・財産収入など 8.6億円 6.3%
一番大きいのは地方交付税(63.6億円・47.2%)=国が地方の格差をならすために配るお金です。昨年は国策の「定額減税」で落ち込んでいた町税(20.8億円)はプラスに回復しました(審査意見書)。借金(町債)は8.2%と昨年(12.4%)から大きく減らしています。
02「自分の稼ぎ」vs「国・県頼み」100円の収入があったら(令和7年度)
25円 / 75円
100円入ったうち、25円が町民のみなさんが納めたお金(町税など)。残りの75円が国・県からのお金(交付税・補助金など)です。前年度は22円/78円でした。
● 自主財源 25円(24.9%)● 依存財源 75円(75.1%)
自主財源の比率は前年度(22.0%)から+2.9ポイント改善。町税の回復に加え、借金・土地開発基金の活用などで改善しました。それでも構造としては、国・県からのお金に大きく依存する体質は続いています。
03お金はどこへ行く? 歳出の内訳1年間の支出 133.7億円(性質別)
補助費等(各種事業への補助) 27.2億円 20.4%
人件費(職員の給与など) 26.3億円前年+3.8% 19.7%
その他の経費 21.0億円 15.6%
物件費(委託料・光熱水費など) 18.5億円 13.8%
投資的経費(施設整備・道路工事) 14.7億円前年▲42.9% 11.0%
公債費(借金の返済) 13.2億円 9.9%
扶助費(福祉サービス) 12.2億円 9.1%
維持補修費 0.6億円 0.5%
昨年度は「農産物処理加工施設」など大型事業があったため投資的経費が18.1%を占めましたが、今年は一巡して11.0%に減少(▲42.9%)。一方、人件費は増加傾向で、過去3年で約2.6億円増えています(審査意見書)。
04「削りにくいお金」がどれくらい?性質別の見方(義務的経費=人件費+扶助費+公債費)
難しい話を一言でいうと
歳出のうち38.7%は「義務的経費」。役場職員の人件費(19.7%)、福祉サービスなどの扶助費(9.1%)、借金の返済(9.9%)で、簡単に削れないお金です。前年度(39.3%)からは0.6ポイント改善しました。
主な改善要因は公債費の減少(前年▲21.1%)。一方で人件費は+3.8%と引き続き増加。退職手当の減少もあったものの、給与改定や定年延長の影響が続いています。
05体の健康診断:財政の4つの指標数値が悪いほど「要注意」のサイン
財政力指数0.28
00.51.0(自力で回せる)
町が「自力で稼ぐ力」の目安。1.0未満は国の交付税を受け取る団体です。佐用町は0.281で前年度とほぼ横ばい。令和3年度以降、0.3を切っている交付税依存の構造です。
経常収支比率83.1%前年▲0.5pt
0%75%(望ましい水準)100%
「毎年必ず出ていくお金」が経常的な収入の何%を占めるか。100%に近づくほど新しい事業ができません。佐用町は83.1%で、前年(83.6%)から0.5ポイント改善しました。それでも年々の悪化トレンドには注意が必要です。
実質公債費比率▲0.7%前年1.1%
0%18%(要注意)25%(早期健全化基準)
借金返済の負担度。マイナス=負担がほぼゼロの極めて良好な水準。前年の1.1%からさらに改善しました。早期健全化基準の25%とは大きな差があります。
将来負担比率―(マイナス)
マイナス=健全数値が高いほど負担が重い
将来支払う見込み(借金・退職手当など)と、それに充てられる財源を比べた指標。財源が負担額を上回るマイナスで、令和2年度の公表開始以来、県内トップクラスの健全性(審査意見書)。
06借金(地方債残高)は減り続けている全会計合計・年度末時点
ピーク時(旧4町合併後の一時期)の363.8億円から、令和7年度末で155.9億円まで圧縮。内訳は一般会計84.7億円+公営企業(水道・下水道)71.2億円。起債は世代間の負担をならす意味もあるため、ゼロが必ずしも正解ではありません。
07町の貯金(基金)は 110.6億円令和7年度末時点・全会計の積立金
基金残高 合計110.6 億円前年+9.5%
財政調整基金は26億1,253万円で前年から約2,058万円増加。公共施設等整備基金への積立(10.3億円)などもあり、全体では前年(101.1億円)から約9.5%増加しました。
財政調整基金=いざというときの「お財布」
災害や不況で税収が落ち込んだときに取り崩せるお金。県内トップクラスの残高です。令和7年度は取り崩し(約4,780万円)を上回る積立(約838万円+歳計剰余金処分6,000万円)で、残高増に転じました。
08ほかの財布(特別会計・公営企業会計)もチラ見保険や水道・下水道は別会計で運営されています
国民健康保険
黒字
実質収支 1,976万円
歳入 18.4億円
介護保険
黒字
実質収支 203万円
歳入 27.9億円
後期高齢者医療
黒字
実質収支 892万円
歳入 3.8億円
水道・下水道(企業会計)
△
水道は赤字拡大(純損失1.04億円)・下水道は黒字(純利益9,276万円)。受益者人口の減少で料金値上げが確実視されている
09みんなで割ると、いくら?住民一人あたりの計算(人口14,063人・令和8年1月1日ベース)
95.1 万円
一人あたりの年間歳出額(前年96.5万円)
町民一人が納める町税約14.8万円/年
一人あたり歳入約95.9万円/年
基金残高(貯金)約78.7万円/人
地方債残高約110.9万円/人
ラスパイレス指数96.7(国基準以下)
町域の道路約693km / 1,813路線
10まとめ:令和7年度の佐用町財政
- ▼ 今年は「大型事業の一段落」の1年 ―― 歳入歳出とも前年比約6%減、投資的経費は42.9%減
- 収支は黒字(実質収支1.1億円)。借金は155.9億円まで圧縮、貯金は110.6億円に増加
- 財政指標は実質公債費比率▲0.7%など、県内トップクラスの健全性を維持
- 自主財源は24.9%へ少し改善(町税が定額減税の反動で回復・前年22.0%)
- ただし構造課題は不変 ―― 財政力指数0.28、国・県依存75%、人口減少の継続
- 人件費は過去3年で2.6億円増の上昇トレンド。今後はクリーンセンター大規模改修・上下水道更新が控える
- 審査意見書はこう指摘:「財政が安定している今こそ、カーボンクレジットなど佐用町ならではの新たな財源の発掘と、最小の経費で最大の効果を得る事務事業の見直しを」