廣利一志議員は、2026年6月定例会の一般質問で、魅力ある学校づくりと学校のあり方検討の今後について質問しました。
対して佐用町教育委員会は、佐用町型連携教育を進めつつ、その成果の検証と、児童生徒数減少を踏まえた学校規模適正化の検討を並行して進めていると説明しました。
再質問では、佐用町ならではの教育のあり方、小規模校の強み、小中一貫校の可能性をめぐってやり取りが行われました。
質問要旨
廣利議員は、前町長が2025年3月議会で「当面は佐用町型連携教育プロジェクトを推進し、その効果を検証していく」と答弁していたことを踏まえ、その「当面」とはいつまでを想定しているのかを質問した。
また、
- 2027年度から佐用高校の農業科学科がアグリクリエイト科に、家政科がライフクリエイト科に名称変更されることを踏まえた、小中学校との連携の考え
- 全国的・近隣自治体でも進む小中一貫校について、姫路市やたつの市の事例をどう評価しているか
- 佐用町の学校の魅力化を今後どう進めるか
について教育長の見解を尋ねた。
当局答弁要旨
教育長は、前町長による「当面は佐用町型連携教育を推進する」との答弁について、具体的な期限は明示されていないと説明した。そのうえで、2025年3月および同年12月議会の答弁内容を踏まえ、町では連携教育のさらなる充実と効果検証を進めながら、学校のあり方検討委員会の提言を受けて規模適正化推進会議で計画策定を進めていると述べた。
佐用高校との連携については、2027年度からの学科名称変更は高校魅力化に向けた重要な取り組みだとしたうえで、小中学校との連携や交流について今後も情報収集を進めたいと答弁した。これまでも、佐用小学校との合同防災訓練、米作り体験、さつまいもや大豆の栽培などを通じて交流してきたほか、佐用高校で育てられたさよたまを学校給食に取り入れる取り組みも進めていると説明した。さらに、今年度は佐用高校で行われる美術鑑賞会に小中学生が招待される予定だと述べた。
小中一貫校については、姫路市やたつの市の事例には、9年間を通じた系統的な学習課程の編成や中1ギャップの解消といった点で評価できる部分があると説明した。一方で、佐用町では校区ごとの施設状況が異なり、統一的な一貫校化は困難な状況にあると述べた。そのため、町としてはこれまで佐用町型連携教育として、小中一貫校のメリットを活かしながら地域の実情に応じた柔軟な連携を進めてきたと答弁した。
今後については、児童生徒数減少に対応した教育環境のあり方を検討する中で、小中一貫校も含めた選択肢の中から、佐用町にとって適切な方向性を判断していきたいとの考えを示した。
再質問・再答弁
再質問で廣利議員は、前日の一般質問とも重なる点には触れず、特に学校の魅力化に焦点を当てたいと述べた。そのうえで、佐用町型連携教育を2021年度から進めてきたが、そろそろ結論を出すべきではないかとし、佐用町ならではの教育、小規模校だからこその強みをどう活かすかについて教育長の考えを尋ねた。
これに対し教育長は、佐用町ならではの教育として、自然が豊かであること、地域コミュニティとのつながりが密接であること、子どもたちが安心安全に学校生活を送れることを挙げた。また、小規模校であるがゆえに、子ども一人ひとりの頑張りを認め、自己肯定感を育てるような丁寧な指導がしやすいことが佐用町の魅力ではないかと答弁した。
廣利議員はさらに、具体例として
- 西はりま天文台
- 棚田や里山を生かした農業・自然学習
- 上月城など地域の歴史を題材にした探究学習
- ICTを活用した個別最適な学習
などを挙げ、地域資源と小規模校の強みを組み合わせることが、佐用町ならではの教育の魅力につながるのではないかと提案した。
これに対し教育長は、議員の指摘に賛同する形で、まず佐用町の水害の教訓を踏まえた防災教育が大切だと述べた。そのうえで、各学校でさまざまな実践は進んでいるが、それらを総合し、町全体として重点的に進める分野を掲げていくことは教育委員会の役割だと答弁した。現時点で特定の分野を断言することはしないとしつつ、時代や現場の要望を踏まえながら、教育委員会として支援・バックアップしていきたいと述べた。
最後に廣利議員は、小中一貫校は地域資源と小規模性を活かすことで、他地域にはない独自の魅力を持つ学校へ進化できる可能性があるとして、今後の検討材料の一つにしてほしいと述べ、質問を終えた。
主な論点
- 佐用町型連携教育の今後の位置づけ
- 佐用高校の学科再編と小中学校との連携
- 姫路市・たつの市の小中一貫校事例の評価
- 佐用町ならではの教育の特色
- 小規模校の強みをどう魅力化につなげるか
- 地域資源やICTを活かした教育の可能性
- 小中一貫校を今後どう検討していくか
