大内将広議員は、2026年6月定例会の一般質問で、国の防災力強化総合交付金の活用について質問しました。
佐用町は、交付金の趣旨は理解しつつも、現時点では事業内容の詳細が十分明らかでなく、予算や人材面からも活用のハードルは高いとして、当面は活用予定はないとの考えを示しました。
再質問では、スフィア基準や広域連携、ふるさと防災職員との連携をどう考えるかをめぐってやり取りが行われました。
質問要旨
大内議員は、国が南海トラフ巨大地震などの大規模災害に備え、自治体の被災者支援体制や広域応援体制の整備を後押しするため、防災力強化総合交付金を創設することに触れ、佐用町としてどのような活用を検討しているのか質問した。
あわせて、
- トイレカーやキッチンカーなど災害対応車両の導入
- 災害対応訓練や研修
- 広域的な応援受援体制の整備
- 避難所環境改善に関する国際基準への対応
などの観点から、町の考えをただした。
当局答弁要旨
江見町長は、防災力強化総合交付金について、防災力強化支援事業、広域連携推進事業、被災者支援体制整備加速化事業の3つの事業で構成されていると説明した。
一方で、現時点では県を通じて概要が示されている段階であり、詳細が未確定の部分も多いと答弁。その上で、佐用町が活用するには、限られた予算や人員を踏まえるとかなりハードルが高く、現段階で活用予定はないとの認識を示した。
特に、広域連携推進事業については、自治体間の応援受援体制の強化が前提となるため、佐用町単独での申請では交付金の趣旨を十分に満たしにくいと述べた。また、トイレカーやキッチンカーの導入についても、導入費のほか維持管理費が町の負担となることから、財政面で慎重な判断が必要だとした。
そのうえで、将来的に制度の詳細がさらに明らかになり、実現可能な事業があれば検討したいとの考えを示した。
再質問・再答弁
再質問で大内議員は、避難生活環境の改善に関するスフィア基準に触れ、避難者の尊厳ある生活を確保する観点から、居住スペースやトイレ、水の確保といった基準をどう受け止めているか質問した。
これに対し大下企画防災課長は、スフィア基準の考え方は承知しているとしたうえで、現在の町の収容人数算定は1人当たり3.3平方メートルを目安としていると説明した。今後進めている指定避難所のあり方見直しの中で、1人当たり3.5平方メートルという考え方も含めて検討していきたいと述べ、水やトイレの基準についても、可能な範囲で近づけたいとの認識を示した。
また、大内議員は国のふるさと防災職員制度との連携についても質問した。大下課長は、兵庫県の担当職員が配置されていることは把握しているものの、現時点で町との直接的な関わりは大きくないと説明し、災害発生時には現地支援の役割が想定されると答えた。
さらに大内議員は、施設整備だけでなく、計画づくりと事業実施を一体的に支援する制度である点や、専門人材の技術支援が組み合わされている点を踏まえ、動向を見ながら対応してほしいと述べた。これに対し江見町長は、単独自治体で対応できる範囲には限界があり、トイレカーなどの整備も広域的な枠組みで考える方が現実的との認識を示した。
主な論点
- 防災力強化総合交付金を佐用町が活用する可能性
- 予算・人材面から見た制度活用のハードル
- スフィア基準を踏まえた避難所環境改善
- 広域連携やふるさと防災職員との連携のあり方
