【平岡】高齢者支援対策に関する一般質問 – 2026年6月

平岡きぬえ議員は、2026年6月定例会の一般質問で、高齢者支援対策について質問しました。

対して佐用町は、高齢難聴者への補聴器購入補助制度については来年度予算編成の中で前向きに検討する考えを示した一方、歯科保健センターの再建は考えていないと答弁しました。

外出支援サービスについては、制度の持続可能性や公平性を踏まえながら、既存制度の組み合わせを基本に運用する考えを示した。再質問では、補聴器補助の制度設計、口腔機能低下予防の体制、タクシー助成券や公共交通会議への利用者の声の反映をめぐってやり取りが行われました。

目次

質問要旨

平岡議員は、高齢者支援対策として、次の3点について質問した。

  • 高齢難聴者補聴器購入補助制度の創設
  • 口腔機能低下予防
  • 外出支援サービスの充実

補聴器購入補助制度については、聴覚障害の身体障害者手帳の対象とならない高齢難聴者に対し、医師が必要性を認めた場合に補助を行う自治体が広がっているとして、佐用町での制度創設の考えを尋ねた。また、介護保険事業計画の改定に合わせた高齢者ニーズ調査や、認知症発症遅延対策の観点も含めて質問した。

口腔機能低下予防については、南光歯科保健センターの閉鎖から年数が経過し、町内の歯科医院も減少している中で、誤嚥性肺炎による死亡の実態や、歯科保健センター再建の必要性について質問した。

外出支援サービスについては、タクシー運賃助成券の購入上限が通院利用には不足するという声や、コミュニティバスの運賃軽減、休日運行を求める声があるとして、利用者の声をどう制度に反映していくかを尋ねた。

当局答弁要旨

江見町長は、高齢難聴者補聴器購入補助制度について、これまで町としては障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度の活用を基本としてきたと説明した。一方で、2026年4月時点で兵庫県内41市町のうち21自治体、町部では12町のうち9町が独自助成を実施している状況を踏まえ、県内の町に暮らす住民間の公平性という観点から課題があると認識していると答弁した。そのうえで、来年度予算編成の中で適切な補助制度の設計を検討したいとの考えを示した。

口腔機能低下予防については、誤嚥性肺炎による死亡は西播磨圏域や兵庫県全体では増加傾向にあるものの、佐用町では年間15人までの推移で、増加傾向ではないと説明した。また、南光歯科保健センター閉鎖後も、佐用郡歯科医師会、健康福祉課、地域包括支援センター、介護サービス事業所などが連携して対応しているとし、在宅訪問診療助成事業も含めて取り組んでいることから、歯科保健センターの再建は考えていないと答弁した。

外出支援サービスについては、タクシー運賃助成券は年間5冊、60回分購入できる制度となっているが、上限冊数はさよさよサービスとのバランスや制度の持続可能性を踏まえて設定していると説明した。2025年度は上限まで購入した利用者が全体の約13%で、その多くが町中心部に比較的近い地域に住む人であることから、上限緩和によって特定地域の利用者にメリットが偏る可能性があるとの認識を示した。

一方で、タクシー運賃の値上げにより、遠距離利用者の負担が増していることも踏まえ、まずは高額利用者の負担軽減を図る改正を優先し、その後、購入限度枚数を検討したいとした。

また、コミュニティバスについては、現在2路線で運行しており、運賃は圏域補助により1回200円に設定していることから、これ以上の値下げは考えていないと答弁した。休日運行についても、通学利用や公共機関の窓口利用がなく需要が見込みにくいため、現時点では難しいとの認識を示した。

公共交通会議については、自治会連合会、民生委員・児童委員協議会、身体障害者福祉協会、高年クラブ、佐用高校、商工会青年部など幅広い団体から委員が参加しており、多様な立場の声を反映する場として運営していると説明した。

再質問・再答弁

再質問で平岡議員は、補聴器購入補助制度について、町長が前向きな検討姿勢を示したことを受け、高齢者ニーズ調査や日常生活動作の把握も含めて制度設計を進めてほしいと述べた。

これに対し江見町長は、町村会で県内の実施状況が共有されたことが検討のきっかけの一つだと説明し、前向きに検討するが、この場で制度実施を確約するものではないと述べた。

続いて老年介護課長は、第10期介護保険事業計画に向けた高齢者ニーズ調査として、要介護認定を受けていない高齢者650人を無作為抽出し、426件の回答を得たと説明した。その中で「外出を控えている」と答えた110人の理由として、足腰の痛み、交通手段、外出先の楽しみの少なさ、トイレの心配に続き、聞こえの問題を挙げた人が10人いたと答弁した。

口腔機能低下予防について平岡議員は、口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防や高齢者の健康維持に重要であると述べ、南光歯科保健センターが果たしてきた役割の再評価と、歯科分野への一層の取り組み強化を求めた。

これに対し健康福祉課長は、訪問歯科診療助成事業について、2024年度は該当者がいなかったが、2025年度は5人、2026年度もすでに3人の利用があると説明した。歯科衛生士やケアマネジャーとの連携が成果につながっているとしたうえで、現行体制を維持しながら取り組みを続けたいと答弁した。

外出支援サービスについて平岡議員は、南光地域など遠距離から通院する利用者にとって、年間5冊のタクシー助成券では十分でないとの声を紹介し、冊数制限をなくして柔軟に利用できるようにできないかと質問した。

これに対し江見町長は、タクシーはさよさよサービスより自由度が高く、希望は理解できるとしつつ、冊数制限をなくすと町中心部に近い利用者ほど恩恵を受けやすくなること、また制度の持続可能性の観点から、現時点で無制限にする考えはないと答弁した。

さらに平岡議員は、地域公共交通会議では事業者の発言が中心で、利用者側の声が十分表に出ていないのではないかと指摘し、声を上げにくい人の意見をくみ取る仕組みが必要ではないかと述べた。

これに対し江見町長は、これまで地域団体から発言があったこともあると説明し、企画防災課長も、過去には委員の意見を受けて駅の手すり修繕につなげた事例があると紹介した。そのうえで、今後も利用者や地域代表の意見をできるだけ引き出せるよう努めたいと答弁した。

主な論点

  • 高齢難聴者への補聴器購入補助制度を創設するか
  • 高齢者ニーズ調査を制度設計にどう生かすか
  • 口腔機能低下予防や誤嚥性肺炎対策をどう進めるか
  • 歯科保健センター閉鎖後の体制をどう評価するか
  • タクシー助成券の上限設定と公平性・持続可能性の考え方
  • コミュニティバスの運賃、休日運行、利用者ニーズへの対応
  • 公共交通会議に利用者の声をどう反映するか
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